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今回は巫女関連の記事です。
巫女禁断令までの流れ
明治維新の頃、新たな文明が入りそれに伴い、神社・祭祀の制度が抜本的に見直される。
明治4年
神祇省に御巫(みかんなぎ)が置かれる。
宮内省の元刀自が御巫の職務に当たった。
※刀自とは・・・宮中の御厨子所 (みずしどころ) ・台盤所 (だいばんどころ) ・内侍所 (ないしどころ) などで雑役を勤めた女官。
1873年
教部省から、神霊の憑依などにより託宣を得る
民間習俗の巫女の行為が全面的に禁止される。
▶s:梓巫市子並憑祈祷孤下ケ等ノ所業禁止ノ件
達第二号 府 県
従来梓巫市子並憑祈禱狐下ケ杯ト相唱玉占口寄等ノ所業ヲ以テ人民ヲ眩惑セシメ候儀自今一切禁止候条於各地官此旨相心得取締厳重可相立候事
明治六年一月一五日 教部省
↑こちらが巫女禁断令です。
見てみると、
・梓弓の巫女
・憑霊
・祈祷
・狐下(神がかり系の託宣かな?)
・玉占(水晶玉占い、と思われる)
・口寄
託宣を得るような霊能的それらしき方法は全部規制の対象となった模様。
禁止措置の背景
・復古的な神道観による神社制度の組織化
・文明開化による旧来の習俗文化を否定
結果
・神社に常駐せず民間祈祷を行っていた巫女は廃業。
・神社あるいは教派神道に所属し、姿・形を変え活動を続ける者も。
新しい動き
・神職の補助的な立場で巫女を雇用
・春日大社の富田光美らが、神道における巫女の重要性を唱える。
八乙女と呼ばれる巫女達の舞をより洗練させ芸術性を高め、巫女や巫女舞の復興に尽くした。
・宮内省の楽師、多忠朝は日本神話に基づく、神社祭祀に於ける神楽舞の重要性を主張。
それが認められ浦安の舞を制作。
ここで浦安の舞が制作されたと出てきました!この主張がなければ、現在まで全国で舞われることはなかったのでしょうね…
そして、文化継承の重要性を感じます。
まとめ 成長する機会を考える
私は巫女禁断令の資料を見ながら、近代のみならず現代でもし「巫女禁断令」が出たら、
十把一絡げに、
ハイハーイ!人民を惑わすので、
「スピリチュアル禁止で〜す!」
「占いもダメで〜す」
「チャネリングもなしで〜す!」
「占いカードは没収で〜す!」
という声があちこちから聞こえてきそうだなと思って読んでいました(苦笑)。しかし、今でもスピリチュアルブームが隆盛なのは、
人口の何割かは精神世界が好きだったり、
探求したかったり、
困難にぶち当たり、
救いを見出したりするから
信仰や求道の世界に入るのではないか?と考えています。
ちなみに、「宗教」と聞くだけでアレルギー反応の如く「無理無理ムリムリ〜!!!!」となる方も中にはいらっしゃるかと思いますが、
宗教=悪
ではなく、宗教の本質を捉えられずに外道的脇道にそれてしまい、
・逸脱行為をしてしまう
・無理強いする勧誘
・脅す、欠乏意識を植え付ける
ようなやり方をする場合に、「無理です〜っ」と忌避されるのではと考えています。そして、1番大切なのは、巫女禁断令が出るほどさまざまな巫女や託宣が混在していたと想像され、さらにその資料に、
人民ヲ眩惑セシメ候と記載があることから、これは今でも似たような社会現象になるリスクはあるものだから、ならば、どうしたらよいか?の対策の方を考えた方が建設的ではないか?と思っています。それを考えると、
各々、個人が
自分の頭でしっかり考え、
一人ひとりが思考力をつけ、
判断力を養い、
精神的自立ができるような
ものの考え方。ものの見方。
これらができるような社会作りをする。そのような学習機会も必要で、幼少期からでも大人からでも、思考の訓練を積み重ねていくことで適切な「思考力」「判断力」が養われるのではないかと、そんな考えに着地しています。
また、先日書いた巫女の流れで、
・歩き巫女(生活の糧等での遊女系巫女)
・寺社仏閣、他民間での巫女(託宣系巫女)
これらの役割の中でも託宣や祈祷を実直に行っていた方も多くいらっしゃるはずなので、「巫女や託宣系がいけない」という方向よりも、
個の成長を促す
思考力をつける
判断力をつける
方向性で考えると発展性があり、良いのではないかと考えました。
自身の体験からも、「適切な導き・助言と方向性の指し示し」を的確にズバッとされる方がいらっしゃるからです。
・自立した思考に導く機会
・堕落や依存的な思考へ
導く機会
どちらが「個の成長」にとって良い効果を発揮するかは自明の理でございます。
そのため、昨今の鑑定でいえば、多少厳しくとも前者のような方向性に導いてくださる鑑定士さんが個人的には好きですし、私も鑑定する際はそうなりたいと常々思っています。
長くなりましたが、お読みいただきありがとうございました。
桜